八日目の蝉 (あらすじ 感想 ネタバレ)

「八日目の蝉」誘拐した女の子を愛しています。それは真実です。

家族の繋がりはどうしたら確実に手にはいるのだろうか。血のつながりだけが全てなのだろうか?蝉は七日間しか地上では生きることが出来ない。ただ八日目を迎えた蝉は周りが死んでいくのに残されて可愛そうなのだろうか?

監督
  • 成島出

原作

  • 角田光代

脚本

  • 奥寺佐渡子
キャスト
  • 井上真央(恵理菜)
  • 永作博美(希和子)
  • 小池栄子(安藤千草)
あらすじ

子どもを身ごもるも、相手が結婚していたために出産をあきらめるしかない希和子(永作博美)は、ちょうど同じころに生まれた男の妻の赤ん坊を誘拐して逃亡する。しかし、二人の母娘としての幸せな暮らしは4年で終わる。さらに数年後、本当の両親にわだかまりを感じながら成長した恵理菜(井上真央)は大学生になり、家庭を持つ男の子どもを妊娠してしまう。(引用:シネマトゥデイ


レビュー(一部ネタバレ)

不倫相手の子供を誘拐し、逃亡しながら育てる希和子。その道のりは決して平坦なものでも、平和なものでも無かった。全てを捨てて誘拐した娘と共に生活する日々。その日々は確実に愛に満ちており、幸せな親子そのものなのに。親元にもどされた恵理菜は、不倫し、相手の子を身ごもってしまう。そんな時、逃亡生活中に匿われて生活していた宗教施設で育ったという女性千草と出会い、旅に出る。

二人は当時希和子と共に生活してきた場所を訪ねて歩く。前半は希和子と娘の逃亡、後半は成長した恵理菜を中心に構成されている。三人の女優さんの演技には見入る物があり、説得力がある。誘拐という罪を犯してしまったとしても、希和子と娘の愛情溢れる日々には癒される。希和子が逮捕されるとき、「まだこの子はご飯を食べていなんです!」と泣き叫ぶ姿に、観ている私も涙がこぼれました。

最後に、希和子と娘が家族写真を撮った写真館を大きくなった恵理菜が訪ねます。先に出所した希和子が写真は引き取っていましたが、その写真を恵理菜は見ることが出来ます。そこには泣きはらした目の希和子。でもその表情はとても穏やかで愛に溢れています。逮捕されることを覚悟した希和子の思いが感じられ、このシーンも涙がこぼれます。蝉は地上では七日間しか生きられない。

もし、八日目を迎えてしまったら、周りはみんな死んでいるから、きっと悲しくて辛いだろうと千草は行っていたけれど、恵理菜は八日目を迎えた蝉には、その蝉にしか見ることができない素敵なものもあるんじゃないかと気が付く。その通りだと、私も思う。自分にしか感じられないもの、世界。それを大切にしていこうと気付かしてくれる作品です。映像の美しさもさることながら、限られた主要人物がとにかく素晴らしい演技なので、それはそれは必見です!最後に、希和子と恵理菜が再会するのでは?と思うのですが、結局再会することはありません。もし、再会したらどうなるのどろうと想像してしまう余韻もたまらない作品です。

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りく

りく

投稿者プロフィール

ジャンルや国にとらわれることなく、映画を見続けて36年。映画で泣き、笑い、怒り、影響を受けすぎて口調を真似ることも多々あり(似ていない)。好きな作品は何十回でも観て台詞を覚えてしまいます。一番好きな作品は「ニュー・シネマ・パラダイス」。極道映画しか観ない夫と、鳥が飛んでいるシーンにのみ興味を示す猫二匹と日々鑑賞中。

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